日常でできるマインドフルネス

長谷川洋介センター長よりメッセージ

2020年4月1日

様々なニュースが続く中、当たり前の日々の貴重さを、今さらながら感じるという方も多いのではないでしょうか。
センターもクラスの休業期間が延長するなど残念なお知らせばかりで心苦しいです。

プログラムをいつも楽しみにして頂いている方には大変申し訳なく、微力ながら「日常でできるマインドフルネス」として心に留めておくことのできるヒントをお届けしたいと思います。

1つ目の「できるとことから少しずつ」は研修などでよく話題にしていること、2つ目の「胸とお腹に手をのせて呼吸をするポーズ」は2018年にゲスト講師としてリトリートにお招きしたゴールディン教授の振り返りからです。

1.できるところから少しずつ

普段の動作や音からマインドフルネス開始の「合図」を決めてみましょう。(例:目覚める、歯を磨く、顔を洗う、コーヒーを淹れる、洋服を脱ぐ・着る、電話の着信、メールの送信、料理、皿洗い、など)。

「合図」を注意深く、好奇心をもって意識してみましょう。そして、その時の身体の感覚を味わってみましょう。例えば、目覚めたとき、呼吸に意識を向け、息を吸ったり吐いたりするたびに膨らんだりへこんだりするお腹を感じてみましょう。足先や手の指にはどんな感覚があるでしょうか。例えば、歯を磨くとき、歯ブラシを持つ感覚、水の温度、歯磨き粉やタオルに触れた時の感覚、身体の動きはどのように感じるでしょうか。例えば、ご飯を食べるとき、最初の一口を丁寧に味わってみるのはどうでしょうか。

2.「胸とお腹に手をのせて呼吸をするポーズ」

瞑想中、意識がさまよい、思考や連想が浮かんでくることはありませんか。そんな話をするとき、2018年にゲスト講師としてセンターにお迎えしたカリフォルニア大学デービス校ゴールディン教授の「胸とお腹に手をのせて呼吸をするポーズ」を思い出します。右手を左胸、心臓あたりに、左手をおへそ・下腹部にあて、瞑想中に意識が呼吸からそれ始めたら手で心臓やお腹の動きを感じてみるという方法です。呼吸に意識を向け、それに呼応する自分の体に意識を向けて、生きとし生ける全てのものが呼吸をしていること、皆が地球という場所を共有して暮らしているということをリトリートでは呼びかけてくださいました。容姿は違うけれど、人は皆同じであること。シンプルで当たり前のことなのかもしれませんが、唯一無二の自分自身を大切にしたい、という思いと周囲の人も幸せであって欲しいと願う気持ちが再確認できるポーズですね。お風呂に入っている時でも、眠る前にでも、どこでもできるこのポーズを通してマインドフルネスを普段の生活に取り入れることをお勧めされていました。

長谷川洋介センター長による「坐る瞑想(short ver.)」