今こそできるマインドフルネス
野瀬 千景 講師
この状況下で、それぞれ様々な思いを抱えて過ごされていることと察しますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。少しでも早い終息を、と誰もが願わんばかりですが、そう簡単ではないということも分かってきたようです。とはいっても、普段と違う生活が続くと心も身体も疲れてきます。自粛前の日々に満足だった人も、そうでなかった人も、これは共通のことではないかと思います。
テレワークで、スクリーンやSNSを通しての会議に、表情や声のトーンが読み取りづらいと感じることが増えたかもしれません。在宅が可能でなく、出勤に不安を抱えている方もいらっしゃるでしょう。お子さんと過ごす方は、登校になっても休校になっても不安が残ると感じる方も多いでしょう。年老いた家族といつものように会えない方も大勢かと思います。買いだめしないでおこう、と出かけたのに、思わず心が揺れることもあるでしょう。ふとしたことで頭がいっぱいになると、どんなに強く踏ん張ろうとしても、ひょっとしたら強く踏ん張ろうとすればするほど心は折れやすくなってしまうのかもしれません。そしてそんな心とつながる身体には、いつもと違う状況で見えない負荷がかかっているのかもしれません。そんなとき、先述の「日常でできるマインドフルネス」、そして普段の呼吸の瞑想からこんなことを思い出すようにしています。
- 自分にとって何が適度か、また私は何を欲しているのかに気づいてあげる。例えば知識や情報は必要かもしれないが、必要以上に入れない、惑わされないことも一案。情報によって沸き起こる感情や思考に意識を向けてみる。
- 思考や連想に気付いたら、自分のタイミングで手放し、今に意図的に戻ってみる。「~すべき」だとネガティブになりがちなので、優しい意志を持って心がさまよい始めた時の作業に戻る。現状で最大限の生産力は可能でないかもと気が付いたら、それを受け止めてあげることも手。
- 自分に安心、安全な場所を作る。いつも共にある呼吸にもどる。口角を少し持ち上げてみても。
- 今こうしていることを可能にしてくれている人達を思う。例えば医療関係者、物流関係者、食料提供者、交通、電気、ガスや水道などインフラを支える人たち、そして自分の周囲の人たち。
皆さまがそれぞれの場所でご無事でありますように。
そしてまたセンターでお会いできますように。