MSC講師養成

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MSC講師養成トレーニング

MSCコースを教えることに興味のある方へ

MSC講師養成トレーニングの受講を正式に認められるにはいくつかの条件があります。トレーニングへのお申し込みを検討される前に、下記の必須条件をすべて満たしているかどうかを必ずご確認ください。正式に受講が認められた後、3つのステップを完了して初めてMSC8週間コースを教え始めることが可能です。さらに、MSCの認定講師(Certified Teacher)を目指す場合には、少なくとも3回以上のMSC8週間コースを教えた後に適切なプロセスを経る必要があります。
MSCを教えるための基盤となるのは、マインドフルネスとセルフ・コンパッションの資質を体現すること、そして日常生活で継続的な実践を積むことです。MSC講師になることは真心を込めて行う取り組みであり、この旅路に踏み出す方々にとって大変豊かな経験となるでしょう。この講師養成トレーニングは、MSC8週間コースを教えたいと希望している方、心理療法やコーチング、看護、教育など専門の職業活動にマインドフルネスとセルフ・コンパッションを取り入れたい方、また研究や管理の分野からの専門的な関心をお持ちの方などを対象に考案されたものです。

東京マインドフルネスセンターは、センター・フォー・マインドフル・セルフ・コンパッション(CMSC)から、MSC講師養成トレーニングの開催を、日本で唯一認定された団体です。この度、MSC講師養成トレーニングを、日本で初めて開催することが決定しました。

開催にあたり、MSC Japanより下記講師が携わっています。(敬称略)
大宮宗一郎、渋沢田鶴子、竹中恭子、竹中吾郎、ハースのり子、松本真紀子

MSC講師養成トレーニングについて

必須条件

MSC講師養成トレーニングに応募するための必須条件は以下の通りです。
下記は必須条件ですので、免除は認められません。

  • 少なくとも過去2年間、マインドフルネスを毎日実践していること。
  • 日常で継続的に瞑想の実践をしていること。
  • 日常生活での慈愛(ラビング・カインドネス)、コンパッションの実践をしていること。
  • 過去にMSC8週間コース、MSC10週間コースまたは5日間のMSC集中コースへ参加した経験があること。
  • MSC8週間コース(または5日間集中コース)修了から講師養成トレーニング開始日までに、少なくとも6ヶ月以上の期間が空いていること。
    *これは、MSCの実践を日常的に体現し、講師養成トレーニングへ進むことが自分にとって正しい道のりかどうかをしっかり検討するための時間となります。
  • 5日間以上の講師主導のマインドフルネスを基としたサイレント・リトリート※に、少なくとも1回以上参加した経験があること。

※当センターで2024年4月27~5月1日に開催するサイレント・リトリートはこちら
https://tokyo-mindfulness-center.jp/bob-stahl-online-retreat2024/

MSC講師(Trained Teacher)になるには

【ステップ1:講師養成トレーニング】

講師養成トレーニングは、6日間の対面形式または12週間のライブオンライン(LOTT)形式で提供されます。(2024年現在、日本語ではライブオンラインのLOTTのみ実施)

  • 費用
    295,680円(消費税込み)
    ※2024年6月30日までにお申込みいただいた方は5,500円の早期割引が適応されます。早期割引で申込された方は、2024年7月31日まで費用をお支払いください。
  • 概要
    期間:週1回を12セッション(各3時間)
    合計時間:36時間LOTTでは受講生が講師トレーナーと関わる機会が増え、セッションとセッションの合間の期間にも実践や学習のプロセスを行う時間が多く持たれることで、より個人的な深いトレーニングの体験が提供されます。
  • お申込み
    下記の申込ページからお申込みください。
    https://tokyo-mindfulness-center.jp/mscttapply/
【ステップ2:講師養成プラクティカム】

講師養成プラクティカムは、10週間のライブオンライン形式で提供されます。
講師養成トレーニングへの申し込み終了後に、プラクティカムへの申し込みが可能です。

  • 費用
    184,030円(消費税込み)
  • 概要
    期間:週1回を10セッション(各2時間30分)
    合計時間:25時間プラクティカムはMSC講師(Trained Teacher)になるための2つ目のステップです。2 名のMSCの認定講師 /TTP トレーナーが指導する、カリキュラムにしっかりと沿った安全なオンライン環境で、ステップ1で新たに学んだ教育スキルを実践する機会となります。受講人数は最大16名です。このプラクティカムは、毎週MSCコースの一つのセッションに焦点を当てながら進めます。受講者は、自分のクラスを教える場合と同様に、その週のセッション内容を全て教えられるように準備をして臨みます。この準備にはかなりの時間が費やされることになりますので、予めご留意ください。そしてセッション内容からさまざまな実践、トピック、およびエクササイズを担当し、実際に行った後にフィードバックとディスカッションを行います。通常は一つのセッションを一人の受講者で全て担当することはなく、各セッションに付き一人一箇所の担当をしますが、セッション全体の準備はMSC講師としての貴重な学びにつながるので、プラクティカムにおいて必要不可欠な部分です。プラクティカムは、受講者が新しい講師としての自分自身の伝え方・スタイルを見い出し、ステップ1の講師養成トレーニングで学んだことを実践し続ける「実習室」となります。
【ステップ3 – 初回MSCコースを教えながら、Zoomコンサルテーション・セッションへ参加すること】

Zoomコンサルテーション・セッションは、 5週間のライブオンライン形式で提供されます。
予約システムへ登録後、コンサルテーション講師の名前とメールアドレスが通知されるので、各講師に連絡し都合の良い時間帯で予約をします。

  • 費用
    500ドル(USドル)
    ※こちらのZoomコンサルテーション・セッションの費用はCenter for Mindful Self-Compassionのウェブサイトから申し込む必要があるため、アメリカドルでのお支払いになります。
  • 概要
    5回の個別またはグループセッション(各45分):指定のコンサルテーション講師と予約する。
    合計時間:3.75時間初回のMSC8週間コースを教えることになったら、特定のコンサルテーション講師と5回の個別またはグループコンサルテーションのセッションに登録する必要があります。すべてのZoomコンサルテーションのセッションは同じ講師と行い、個別にセッションを予約します。コンサルテーション講師(講師トレーナーまたはMSC認定講師)がファシリテートし、1回のセッションには最大2〜3人のトレーニング中の講師(Teacher-in-training)が参加します。講師養成コースやプラクティカムとは異なり、コンサルテーションセッションの出席者は週ごとに変わるため、それぞれが教えている段階や様々な経験について知ることができます。初めて8週間コースを教える前に、初回のZoomのコンサルテーション・セッションを受けることをお勧めします。その後、第1〜3週の間に2回目のセッション、リトリート前に3回目、第 6〜8週の間に4回目、そしてコースを終えた後に振り返りを行うための5回目のセッションを予約してください。このステップを完了した後、MSC講師(Trained Teacher)としての資格を申請することが可能です。その際、以下の条件を満たす必要があります。
    ◆ 8名以上のMSCコース参加者がいること。
    ◆ 共同講師(co-teacher) またはアシスタントがいること。(例外は認められません。)
    ◆ 共同講師(co-teacher) がいる場合、少なくともコースの50%を教えること。
    ◆ MSCのカリキュラムに従い、内容の変更や翻案しないこと。
【MSC講師(Trained Teacher)資格への申請】

上記の条件を満たし3つのステップを完了すると、MSC講師(Trained Teacher)資格に申請することができます。承認されると証明書が発行され、MSCのコース・ディレクトリに正式にMSC講師(Trained Teacher)として掲載されます。

※記載されている金額は2024年3月現在の金額となります。社会情勢の変化などで金額が変更になる可能性があります。

講師養成コースの目的

  • 難しい感情に対処するためにマインドフルネスとコンパッションの実践を発展させ応用する。
  • セルフ・コンパッションに関する現在の基礎理論と研究について説明する。
  • MSCの8回のグループセッションとリトリートを行う際に提示する主要なテーマと実践を明確にする。
  • MSCコースのグループをファシリテートするために必要なスキルを育み実践する。これには瞑想のガイドのスキル、参加者一人一人の直接的な経験を通した学びの提供のスキル、およびグループの一体感を醸成するスキルが含まれる。
  • マインドフル・セルフ・コンパッションの実践における障壁と、それを克服するためのストラテジーを明らかにする。
  • MSCコースの参加者が課題に直面したときに、マインドフルネスを体現するあり方で実践し示す。

 

講師養成トレーニングのためのリーディング・リスト

  • 必須参考資料と書籍(トレーニング前に読む必要はありません。)

『MSC講師になるために』
On Becoming a MSC Teacher: A Mountaineer’s Guide to Building the Resource of Mindful Self-Compassion
クリスティン・ブレーラー、スティーブ・ヒックマン、クリス・ガーマー

『マインドフル・セルフ・コンパッション プラクティスガイド』
​セルフ・コンパッションを教えたい専門家のために
クリストファー・ガーマー、クリスティン・ネフ 著
監訳/富田 拓郎 訳/山藤 奈穂子
出版社/星和書店 (2022/11/19)

『マインドフル・セルフ・コンパッション ワークブック』
クリスティン・ネフ、クリストファー・ガーマー著
監修, 翻訳/富田 拓郎
翻訳/大宮 宗一郎、菊地 創、高橋 りや、井口 萌娜
出版社/星和書店 (2019/10/25)

  • お勧めの書籍

『セルフ・コンパッション[新訳版] 』
クリスティン・ネフ、クリストファー・ガーマー著
翻訳/石村 郁夫、樫村 正美、岸本 早苗、浅田 仁子
出版社/金剛出版 (2021/7/19)

『セルフ・コンパッション―あるがままの自分を受け入れる』
クリスティーン・ネフ 著
翻訳/石村 郁夫、樫村 正美
出版社/金剛出版 (2014/11/26)

『トラウマセンシティブ・マインドフルネス』
安全で変容的な癒しのために
デイビッド・A・トレリーヴェン 著
翻訳/渋沢田鶴子、海老原由佳
出版社/金剛出版 (2022/11/4)

『自分を思いやるレッスン』
マインドフル・セルフ・コンパッション入門
岸本 早苗 著
出版社/大和書房 (2021/7/22)

『自分を解き放つセルフ・コンパッション』
クリスティーン・ネフ 著
監修/木蔵シャフェ君子、翻訳/湊麻里
出版社/英治出版 (2023/7/15)

  • 和訳されていない書籍リスト

The Mindful Path to Self-Compassion: Freeing Yourself from Destructive Thoughts and Emotions by Christopher Germer

Wisdom and Compassion in Psychotherapy by Christopher Germer and Ronald Siegel

Mindfulness and Psychotherapy – Second Edition by Christopher Germer, Ronald Siegel and Paul Fulton

The Compassionate Mind by Paul Gilbert

The Mindfulness Solution by Ronald Siegel

Self-Compassion: Step by Step. CD set by Kristin Neff

MSC講師の認定資格を取得するには

MSC講師(Trained Teacher)資格は講師養成トレーニングを修了したことを証明するものであるのに対し、MSC認定資格(Certified Teacher) は講師の適正やスキルの証明となります。MSCを継続的に教える場合は、認定資格の取得が強く推奨されます。MSC集中講座、リトリート、およびコアスキル・ワークショップなどは、MSC認定講師(Certified Teacher) のみが教えられます。

MSC認定講師(Certified Teacher) の資格取得を目指すための必須条件は下記となります。

  • MSC講師(Trained Teacher)であること。
  • 標準のMSC8週間コースを3回以上教えた経験があること。
  • 直近のMSCコースのセッション4または5のビデオ映像を提出すること。

 

【ステップ1 – メンターとの共同アセスメント】
まず、メンターに連絡して共同アセスメントを実施することから始めます。
共同アセスメントは3つのセッションで構成されています。

  • メンターとのオリエンテーションセッションをする。
  • メンターが独自にビデオを確認する。(前提条件を参照)
  • メンターとメンティーがメンターシッププランを作成する。

メンターシッププランの最短期間は14回の個別のメンターシップセッションです。これには共同アセスメントのプロセスでの3回のセッションと、少なくとも2回のMSCコースを教える過程での11回のセッションをすることが含まれます(詳細はステップ3を参照)。

この時点で、申請者が認定資格を受ける準備ができているかどうかの判断がなされます。

【ステップ2 – 認定プログラムに登録する】
共同アセスメントとメンターシッププランを完了したら、次のステップとしてカリフォルニア大学サンディエゴ校Mindfulness-Based Professional Training Institute(UCSD-MBPTI)に登録します。

【ステップ3 – MSCを教えながら、個別のメンターシップ面談を受ける】
メンターシップ・プランを完了するには、メンターと定期的に面談しながらMSCコースを2回連続で教える必要があります。メンティーはメンターシップの間にMSCコースの全てのセッションを録画することが期待されています。また、メンターの裁量によって、メンターシッププランに追加面談が含まれる場合があります。

【ステップ4 – 認定資格の確定】
これらの要件を満たしたら、UCSD-MBPTI 講師資格認定委員会に正式な認定資格申請書を提出します。同時に、メンターも推薦状を提出します。委員会による審査が行われ、承認が得られた場合に認定資格取得のために必要なすべてを満たしたことを確認するレターが発行された後、MSC認定講師としての認定証が授与されます。
なお、MSC講師の認定に関しては、カリフォルニア大学サンディエゴ校Mindfulness-Based Professional Training Institute(UCSD-MBPTI)を通じて管理されています。詳細については、UCSDのウェブサイトをご覧ください。